「ツキヨタケ」の版間の差分

提供: Yourpedia
移動: 案内検索
(新しいページ: '{{生物分類表 | 色 = lightblue | 画像 = | 画像キャプション = ツキヨタケ5cm程度の個体 | 名称 = ツキヨタケ | 界 = 菌界 | 門 = [[担子菌...')
 
(ツキヨタケの画像)
 
(3人の利用者による、間の4版が非表示)
1行目: 1行目:
{{生物分類表
 
| 色 = lightblue
 
| 画像 =
 
| 画像キャプション = ツキヨタケ5cm程度の個体
 
| 名称 = ツキヨタケ
 
| 界 = [[菌界]]
 
| 門 = [[担子菌門]]
 
| 亜門 = [[菌蕈亜門]]
 
| 綱 = [[同担子菌綱]]
 
| 目 = [[ハラタケ目]]
 
| 科 = [[キシメジ科]]
 
| 属 = [[ツキヨタケ属]]
 
| 種 = '''ツキヨタケ'''
 
| 学名 =
 
| 和名 =ツキヨタケ(月夜茸)
 
}}
 
 
 
'''ツキヨタケ'''は、[[ハラタケ目]][[キシメジ科]][[ツキヨタケ属]]に属する[[キノコ]]の一種。現在の学名は''Omphalotus guepiniformis''(詳細は下参照)。夏から秋にかけて[[ブナ]]や[[ナラ]]等の[[広葉樹]]の枯れ木に群生する。標高がやや高い場所では多く見られるキノコである。
 
'''ツキヨタケ'''は、[[ハラタケ目]][[キシメジ科]][[ツキヨタケ属]]に属する[[キノコ]]の一種。現在の学名は''Omphalotus guepiniformis''(詳細は下参照)。夏から秋にかけて[[ブナ]]や[[ナラ]]等の[[広葉樹]]の枯れ木に群生する。標高がやや高い場所では多く見られるキノコである。
  
== 特徴==
+
== 特徴 ==
 
紫褐色または黄褐色の[[キノコの部位#傘|かさ]]で、[[キノコの部位#柄|柄]]は短く、[[キノコの部位#つば|つば]]状の突起がある。新鮮なものはツキヨタケ中に含まれる成分である[[ランプテロフラビン]]の効果によって、暗闇で白色の[[キノコの部位#ひだ|ひだ]]が青白く[[発光]]するが、熟成が進むと発光しない場合もある。柄を裂くと、紫褐色のシミがあるので他の食用キノコと見分けられるが、まれにシミのないものもあるので注意が必要である。色が地味で肉厚なためおいしそうに見えるため、食用キノコと間違い誤食し[[中毒]]に至ることが多い。日本での毒キノコ中毒例の半数以上がツキヨタケによるものといわれるほどである。また、大きさはかなりばらついており、大きいものでは25cmほどのものもある。
 
紫褐色または黄褐色の[[キノコの部位#傘|かさ]]で、[[キノコの部位#柄|柄]]は短く、[[キノコの部位#つば|つば]]状の突起がある。新鮮なものはツキヨタケ中に含まれる成分である[[ランプテロフラビン]]の効果によって、暗闇で白色の[[キノコの部位#ひだ|ひだ]]が青白く[[発光]]するが、熟成が進むと発光しない場合もある。柄を裂くと、紫褐色のシミがあるので他の食用キノコと見分けられるが、まれにシミのないものもあるので注意が必要である。色が地味で肉厚なためおいしそうに見えるため、食用キノコと間違い誤食し[[中毒]]に至ることが多い。日本での毒キノコ中毒例の半数以上がツキヨタケによるものといわれるほどである。また、大きさはかなりばらついており、大きいものでは25cmほどのものもある。
  
毒成分は[[セスキテルペン]]の[[イルジン|イルジンS]]([[:w:Illudin|Illudin]])などとされるが依然研究途上にある。食後約30分から3時間程度で嘔吐や下痢などの[[食中毒]]の症状が現れ、見るものが青く見える[[幻覚]]症状を伴うことがある。最悪の場合、[[脱水 (医療)|脱水症状]]などで[[死]]に至ることもある。
+
毒成分は[[セスキテルペン]]の[[イルジン|イルジンS]] ([[:w:Illudin|Illudin]]) などとされるが依然研究途上にある。食後約30分から3時間程度で嘔吐や下痢などの[[食中毒]]の症状が現れ、見るものが青く見える[[幻覚]]症状を伴うことがある。最悪の場合、[[脱水 (医療)|脱水症状]]などで[[死]]に至ることもある。
  
日本では古くから毒キノコとして知られており、『[[今昔物語集]]』では「和太利(わたり)」という名で登場し、和太利による毒殺未遂事件が取り上げられている(巻二十八・第十八話「金峰山の別当、毒茸を食ひて酔はぬ事」)。
+
日本では古くから毒キノコとして知られており、『[[今昔物語集]]』では「和太利(わたり)」という名で登場し、和太利による毒殺未遂事件が取り上げられている(巻二十八・第十八話「金峰山の別当、毒茸を食ひて酔はぬ事」)。[[クサウラベニタケ]]・[[カキシメジ]]とともに「キノコ食中毒の御三家」と呼ばれている。
  
 
=== 成分 ===
 
=== 成分 ===
* 毒性分(細胞毒) イルジンS('' illudin S '')、イルジンM('' illudin M '')。ネオイルジンA('' neoilludin A '')、ネオイルジンB('' neoilludin B '')<ref name="drg21">[http://www.drugsinfo.jp/2007/08/17-173300 ツキヨタケ]医薬品情報21</ref>
+
* 毒性分(細胞毒) イルジンS ('' illudin S '') 、イルジンM ('' illudin M '') 。ネオイルジンA('' neoilludin A '')、ネオイルジンB('' neoilludin B '')
: illudin Sの毒性:LD50:マウス(腹腔 内)50mg/kg。<ref name="drg21"/>
+
: illudin Sの毒性:LD50:マウス(腹腔 内)50mg/kg。
 
* 発光物質 ジヒドロイルジンS(dihydroilludin S)。デオキシイルジンM (deoxyilludine M)、ランプテロフラビン
 
* 発光物質 ジヒドロイルジンS(dihydroilludin S)。デオキシイルジンM (deoxyilludine M)、ランプテロフラビン
 
* 抗菌物質 レクチン
 
* 抗菌物質 レクチン
 
* 色素 アトロメチン、テレホール酸、ジロシアニン
 
* 色素 アトロメチン、テレホール酸、ジロシアニン
  
==学名について==
+
== 学名について ==
従来のツキヨタケの学名(''Lampteromyces japonicus'' (Kawam.) Sing.)は、[[1947年]]に[[ロルフ・シンガー]]によって新たに一属一種として与えられたものである。しかし、[[2002年]]になって[[ヨーロッパ]]や[[北アメリカ]]に分布する''Omphalotus''属との類似性が指摘された(この場合、先名権の関係により学名は''Omphalotus japonicus''となる)<!-- 『フィールドベスト図鑑14 日本の毒キノコ』(監修:長沢栄史、学習研究社)より -->。そして、[[根田仁]]による標本の比較検討の結果、ツキヨタケは''Omphalotus guepiniformis''と同定された<ref>[http://wwwsoc.nii.ac.jp/msj7/html/mycoscience/mycosci_abst_45_3.html Mycoscince 45巻3号(2004年)収載論文要旨]日本菌学会</ref>。これにより、従来の''Lampteromyces''は[[シノニム]]扱いとなった。<br>
+
従来のツキヨタケの学名 (''Lampteromyces japonicus'' (Kawam.) Sing.) は、[[1947年]]に[[ロルフ・シンガー]]によって新たに一属一種として与えられたものである。しかし、[[2002年]]になって[[ヨーロッパ]]や[[北アメリカ]]に分布する''Omphalotus''属との類似性が指摘された(この場合、先名権の関係により学名は''Omphalotus japonicus''となる)<!-- 『フィールドベスト図鑑14 日本の毒キノコ』(監修:長沢栄史、学習研究社)より -->。そして、[[根田仁]]による標本の比較検討の結果、ツキヨタケは''Omphalotus guepiniformis''と同定された。これにより、従来の''Lampteromyces''は[[シノニム]]扱いとなった。
 +
 
 
日本では現在はこの学名が用いられているが、''Omphalotus olearius''の英語版記事などでは''Omphalotus japonicus''として紹介されており、学名については現在も議論されていると思われる。
 
日本では現在はこの学名が用いられているが、''Omphalotus olearius''の英語版記事などでは''Omphalotus japonicus''として紹介されており、学名については現在も議論されていると思われる。
  
45行目: 29行目:
 
== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
 
* [[キノコ]]
 
* [[キノコ]]
* [[:en:Omphalotus olearius]] - ツキヨタケと類縁種であり、同じ毒(Illudin)を含む。
+
* [[:en:Omphalotus olearius]] - ツキヨタケと類縁種であり、同じ毒 (Illudin) を含む。
 
+
== 脚注 ==
+
{{脚注ヘルプ}}
+
<div class="references-small"><references /></div>
+
  
== 外部リンク ==
+
== ツキヨタケの画像 ==
* [http://www.j-poison-ic.or.jp/ippan/tuki.pdf きのこによる中毒情報 ツキヨタケ pdf] 財団法人 日本中毒情報センター
+
[[画像:ツキヨタケ 1.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 2.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 3.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 4.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 5.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 6.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 7.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 8.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 9.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 10.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 11.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 12.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 13.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 14.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 15.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 16.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 17.jpg|300px]][[画像:ツキヨタケ 18.jpg|300px]]
* [http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/fukushi/eikanken/research/pdf/1612.pdf ツキヨタケによる食中毒におけるイルジンSの分析 pdf]宮崎県衛生環境研究所
+
  
 
{{DEFAULTSORT:つきよたけ}}
 
{{DEFAULTSORT:つきよたけ}}
59行目: 38行目:
 
[[Category:発光生物]]
 
[[Category:発光生物]]
 
[[Category:キシメジ科]]
 
[[Category:キシメジ科]]
 +
[[Category:画像が多過ぎる記事]]

2014年7月21日 (月) 19:34時点における最新版

ツキヨタケは、ハラタケ目キシメジ科ツキヨタケ属に属するキノコの一種。現在の学名はOmphalotus guepiniformis(詳細は下参照)。夏から秋にかけてブナナラ等の広葉樹の枯れ木に群生する。標高がやや高い場所では多く見られるキノコである。

特徴[編集]

紫褐色または黄褐色のかさで、は短く、つば状の突起がある。新鮮なものはツキヨタケ中に含まれる成分であるランプテロフラビンの効果によって、暗闇で白色のひだが青白く発光するが、熟成が進むと発光しない場合もある。柄を裂くと、紫褐色のシミがあるので他の食用キノコと見分けられるが、まれにシミのないものもあるので注意が必要である。色が地味で肉厚なためおいしそうに見えるため、食用キノコと間違い誤食し中毒に至ることが多い。日本での毒キノコ中毒例の半数以上がツキヨタケによるものといわれるほどである。また、大きさはかなりばらついており、大きいものでは25cmほどのものもある。

毒成分はセスキテルペンイルジンS (Illudin) などとされるが依然研究途上にある。食後約30分から3時間程度で嘔吐や下痢などの食中毒の症状が現れ、見るものが青く見える幻覚症状を伴うことがある。最悪の場合、脱水症状などでに至ることもある。

日本では古くから毒キノコとして知られており、『今昔物語集』では「和太利(わたり)」という名で登場し、和太利による毒殺未遂事件が取り上げられている(巻二十八・第十八話「金峰山の別当、毒茸を食ひて酔はぬ事」)。クサウラベニタケカキシメジとともに「キノコ食中毒の御三家」と呼ばれている。

成分[編集]

  • 毒性分(細胞毒) イルジンS ( illudin S ) 、イルジンM ( illudin M ) 。ネオイルジンA( neoilludin A )、ネオイルジンB( neoilludin B
illudin Sの毒性:LD50:マウス(腹腔 内)50mg/kg。
  • 発光物質 ジヒドロイルジンS(dihydroilludin S)。デオキシイルジンM (deoxyilludine M)、ランプテロフラビン
  • 抗菌物質 レクチン
  • 色素 アトロメチン、テレホール酸、ジロシアニン

学名について[編集]

従来のツキヨタケの学名 (Lampteromyces japonicus (Kawam.) Sing.) は、1947年ロルフ・シンガーによって新たに一属一種として与えられたものである。しかし、2002年になってヨーロッパ北アメリカに分布するOmphalotus属との類似性が指摘された(この場合、先名権の関係により学名はOmphalotus japonicusとなる)。そして、根田仁による標本の比較検討の結果、ツキヨタケはOmphalotus guepiniformisと同定された。これにより、従来のLampteromycesシノニム扱いとなった。

日本では現在はこの学名が用いられているが、Omphalotus oleariusの英語版記事などではOmphalotus japonicusとして紹介されており、学名については現在も議論されていると思われる。

なお、Omphalotus属は欧米およびオーストラリアに分布し、発光性およびツキヨタケ同様イルジン(本来、Omphalotus illudensから発見された)を含む毒キノコが多い。特に、Omphalotus oleariusJack O'Lanternの名前で知られている。

類似の食用キノコ[編集]

幼菌はシイタケに、成菌はムキタケヒラタケに類似し、特にムキタケとは同一場所に生える場合もあり、間違えることも多い。

2005年10月、長野県JA信州諏訪の農産物直売所で誤って販売され中毒事故が発生した。

関連項目[編集]

ツキヨタケの画像[編集]

ツキヨタケ 1.jpgツキヨタケ 2.jpgツキヨタケ 3.jpgツキヨタケ 4.jpgツキヨタケ 5.jpgツキヨタケ 6.jpgツキヨタケ 7.jpgツキヨタケ 8.jpgツキヨタケ 9.jpgツキヨタケ 10.jpgツキヨタケ 11.jpgツキヨタケ 12.jpgツキヨタケ 13.jpgツキヨタケ 14.jpgツキヨタケ 15.jpgツキヨタケ 16.jpgツキヨタケ 17.jpgツキヨタケ 18.jpg